前回の記事はこちらから。

ザイオンでじゃぶじゃぶした翌日、「Zion Human History Museum」へサンライズを見に行った。もちろん施設はオープン前だけど、パティオには入ることができる。このパティオは、サンライズスポットとして公園の公式サイトでも紹介されている。

サンライズとサンセットのおすすめスポット紹介ページ

ここで見ることができるのは朝日そのものではなくて、朝日に染まる渓谷。御来光のような派手さはないが、穏やかな神秘性がある。

ザイオンキャニオンのサンライズ
朝陽に赤く染まるザイオン・キャニオン

さて。この日、アンテロープ・キャニオンの最寄りの町・ページへ移動するつもりだったのだけど、けっこう時間と体力に余裕があったので、急きょブライス・キャニオンに寄り道することにした。

あ、その前にこんな写真があった。うろ覚えだけどたぶん宿の朝食のゆでたまご。「黄身、白くない?」と思ったのだろうな、きっと。

モーテルの朝ごはんのゆで卵
白いゆで卵

道すがらワイルドライフを垣間見る

ザイオンからブライス・キャニオンへは所要2時間ちょい。まずザイオン国立公園を抜けて、州道9号線を東へ走る。

道路沿いにいくつかのビュースポットがあって、デザートビッグホーンにも出会えたりする。公式サイトによれば、公園の東エントランスからザイオン・マウントカーメルトンネルの間で目撃されることが多いらしい。たぶんこの写真を撮ったのもちょうどその辺りだったと思う。

ザイオンのデザートビッグホーン
デザートビッグホーン。野生のひつじだそうな

こうやって感性のままに立ち止まって景色を眺めるのは、とても楽しい。これぞロードトリップの醍醐味だとも思う。同じように車を降りて写真を撮っている人を見ると、「みんな考えることは一緒なんだなあ」というなんとも言えない帰属感が生まれたりもする。つくづくピースフルだ、グランドサークルは。

ザイオンのシーニックロードで撮影大会
みんなで撮影大会

ただアクセルを踏むだけのシンプルドライブ

しばらく走ると、US-89(国道89号線)に突き当たる。右折して南へ下るとアンテロープ・キャニオン方面だが、ブライス・キャニオンへはここで左折していったん反対方向へ行くことになる。

この89号線は、のどかな田舎道という風情。ここからブライス・キャニオンまでの約1時間は、観光気分もちょっと小休止という感じ。

しかしグランドサークルのなにがありがたいって、ほぼ一本道で迷いようがないってところ。

日本の道路環境を想像すると、見知らぬ土地でロードトリップなんてハードル高そうーとなりがちかもしれないけど、個人的には日本でドライブ旅行するよりもよほど気楽に運転できる。複雑なジャンクションとかないし。ハイウェイも無料だし。ただアクセル踏んでるだけだもの。

なので、運転が苦手だとか苦痛だとかいうのでなければぜひレンタカーの利用をおすすめしたいのだけど、まあ、このレンタカー周りの話はまた別記事にまとめることにしようかな。

さて。そんなこんなで、途中で右折して州道12号線に入るとまもなくブライス・キャニオンだ。

実はポテンシャルが高いブライス・キャニオン

ブライス・キャニオンの紹介は、いつものGeminiさんにお願いしよう。(折りたたみで)

ブライス・キャニオン

ブライスキャニオンは、長年の雨や雪の浸食によって削られた「フードゥー」と呼ばれる無数の尖塔状の奇岩が、巨大な円形劇場のようにびっしりと立ち並ぶ国立公園です。
標高約2,400メートルを超える高地に位置しており、朝夕の光を浴びてピンクやオレンジに染まる岩々の景色は、まるで異世界に迷い込んだかのような神秘的な美しさを放ちます。

ブライスキャニオン
無数のフードゥーが立ち並ぶブライス・キャニオン

初めて来たとき(2011年)は、ブライス・キャニオン・シティのモーテルで1泊して、たしか「インスピレーション・ポイント」と「サンセット・ポイント」ってところで夕陽と朝陽を見たのだったと思う。このビューポイントは、すり鉢状の地形に立ち並ぶフードゥーを上から眺めるスタイル。

おそらくサンセット・ポイントで臨んだサンライズ
おそらくサンセット・ポイントで臨んだサンライズ

今回(2015年)はもう少し時間をかけてトレッキングしてみようということで、「ナバホ・ループ・トレイル」を歩いてみることにした。こちらはすり鉢の底に降りて、下からフードゥーを見上げるスタイルだ。

一応Geminiさんの解説も。

ナバホ・ループ・トレイル

ナバホ・ループ・トレイルは、ブライスキャニオンの展望台「サンセットポイント」を起点に、奇岩が立ち並ぶ谷底へと一気に下っていく大人気の円形(ループ)コースです。所要は1~2時間。
ウォール・ストリート」と呼ばれる、高くそびえ立つ細い岩壁の隙間をジグザグに進むつづら折りの坂道が有名で、上から見下ろすのとは全く異なる、下から見上げる奇岩の圧倒的な迫力を間近で楽しむことができます。

ナバホ・ループ・トレイルのスタート地点
こんなところを降りて行く

まるでオレンジに輝く地下世界

このトレッキングコース、実に最高だった。正直なところ、「ブライス・キャニオンはサクッと寄ってサクッと眺めて終了」ぐらいの認識だったのだけど、すり鉢の底に降りてみて印象がガラリ180度変わった。「ブライス・キャニオンは、降りてナンボ」だ。

小さなトンネルをくぐるのも楽しい。

小さなトンネルをくぐるのも楽しい
正面からパチリさせていただいた

「ウォール・ストリート」の迫力は特筆もの。この鮮やかなオレンジの反射光、後にも先にもここでしか見たことがない。ほのかに輝いて見えるのはなぜなんだろう。ちなみにたぶんこの時お昼12時ぐらいだったかと思うのだけど、時間帯の影響もあるのだろうか。

ナバホ・ループ・トレイルのウォール・ストリート
なんだろうこの微かな光は

しかもこの岩々の隙間にモミの木まで生え伸びている。木と岩がこんなに密着して伸びているなんて、マジカルもいいところ。

岩の間に生え伸びるモミの木
岩の間に生え伸びるモミの木

岩肌のオレンジと空の青が水と油のように弾き合って、まるでフォトショで切り貼りした画像みたい。

ナバホ・ループ・トレイルからフードゥーを仰ぐ
飛行機雲までが魔法みたい

ひとつ後悔したことと言えば、温かいお茶をタンブラーにでも入れてくればよかったなってこと。この魔法のような静寂の中で、あぐらでもかきつつ、しっぽりお茶を味わいたかった。

トレッキングは奥が深い

帰りは当然登りなので、見上げてちょっと「うへぇ」とはなるが、そこまで体力に自信があるほうではない私でも、それほどゼーハーする感じではなかったし、ざっと見た感じ、年配の方や子どもたちも歩いていたので、とりわけハードというわけではないと思う。

ナバホ・ループ・トレイルの帰路
ちょっと「うへぇ」となる帰路

ちなみに公式サイトによれば、サンセット・ポイントなどに続くコースが初級レベルで、ナバホ・ループ・トレイルは一応中級レベルにカテゴライズされている。

ハイキングコースの紹介ページ

それにしても、ザイオンのナローズといい、このナバホ・ループといい、トレッキングというのは思いのほか沁みる。じっくり数日滞在して、いろんなコースをいろんな時間帯で味わい尽くすなんてことができたら、さぞ豊かなことだろうなあ。なかなかそんな贅沢な旅程は立てられるものじゃないけれど。

ちょっと後ろ髪ひかれつつ、ブライス・キャニオンを後にした。US-89に戻って南下し、ページのモーテルに向かう。ここからは2時間半の睡魔タイムだ。

  • ブライスキャニオン国立公園
    Bryce Canyon National Park (U.S. National Park Service)
    アクセスザイオン国立公園から車で約2時間
    入園料★America the Beautifulパス対象
    スタンダードパス:徒歩1人20ドル/車両1台35ドル(いずれも7日間有効)+非居住者料金1人100ドル
    ビジターセンター8:00am~6:00pm(冬季は短縮)
  • ナバホ・ループ・トレイル
    アクセス「サンセット・ポイント」駐車場から徒歩
    入場許可不要
    所要時間1~2時間
    おススメ度★★★★★

記事内の情報は執筆時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。